左がブリヂストンのエクスペディアS-01、右がピレリ P ZERO SYSTEM
BS エクスペディアS-01、溝は残っていますがタイヤの表面は劣化の為にこのような状態でした。
リアタイヤのマッチングバランス(ホイールバランス調整)は高度な技術が必要とされます。
今日はランボルギーニ・ディアブロ タイヤ交換のご報告です。
タイヤはピレリ P ZERO SYSTEM Asimmetrico(ピー・ゼロ・システム・アシンメトリコ)
F 245/40ZR17、R 335/35ZR17 になります。 (335は335ミリですから幅が約33.5㎝あります。)
このタイヤは元々が1980年代後半、フェラーリF40のために設計されたものですが、興味深い事に
後に出現するランボルギーニ等の多くのスーパーカーはこのサイズを流用しています。
詳しくは初代 P ZEROからこのP ZERO SYSTEM の間にマイナーチェンジが度々行なわれ
タイヤトレッド、サイドウォール、内部構造も改良されたのは事実で、私の知る限りでは
初代のF40に装着してあるものから数え4回の改良が行なわれたように記憶しています。
現在、スーパーカー御用達といえば殆どがピレリですが、このサイズはBSも受注生産で造っているようです。
さて、現在は17インチも普通になってしまいましたが、それでもこの極太リアサイズは圧巻ですね!
今回のタイヤはブリヂストンのエクスペディアS-01からの交換となりました。
(タイヤの溝はまだ残っているようですが、経年劣化のため交換です。)
又、タイヤ交換と同時にマッチングバランス調整、ホイールのクリーニング作業を実施しました。
○○様、この度はご購入ありがとうございました。
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ここでスーパースポーツカー(スーパーカー)用タイヤの経年劣化について少しご説明いたします。
ピレリ P ZEROはひび割れしやすい、又はポテンザRE050等はトレッドにクラックが入りやすい..
といった意見が多く聞かれますが、これらは使用状況においてはこうなります、という事です。
タイヤというものは基本的に合成ゴムが主ですが、ここでお話しするスポーツカー用高性能タイヤは
高速走行時に車が安定し、尚且つコーナーリングで安定した挙動を保つようチューニングされている代わり、とても過酷な状況で使用されることが多いことでしょう。
極端な話ですが、高回転、高速域になればなるほど劣化も早まりますし、接地する路面やエンジンから排出される膨大な熱エネルギー(高熱)により、予想以上にタイヤの傷みは早くなる傾向にあります。
例えば、時速200㎞での走行と時速300㎞オーバーではタイヤにかかるストレスは全く違いますし、想像以上であると思います。
ピレリもポテンザもそうした車両から外してみますと4~5分山程度で既にクラックが入るものも多く、
又、トレッドだけでなくショルダーやサイドウォールにかけても同様の劣化が見られます。
いわば高速走行している車ほどタイヤメンテナンスは重要です。
パフォーマンスを重要視するスーパースポーツカーの場合、(個人的な見解ですが)出来れば
タイヤは装着してから3年、もしくは3万㎞のどちらか早いほうで交換するのが望ましいと思います。
以前のランボルギーニ タイヤ交換は こちら
右は同時進行でフェラーリ512TRタイヤ交換があり、せっかくなので比べてみました。
同じリアタイヤですが、やはりディアブロの335は太いですね。(右は295/35ZR18のピレリ ロッソ)