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空気圧の調整

タイヤの空気圧の調整 を調べてみますと、タイヤメーカーはとてもわかりやすく説明してあります。

子どもの頃に遊んだゴム風船を思い浮かべてみてください。1〜2日も経つと、空気が抜けてしぼんでしまいますよね。 ゴムは、もともと空気が透過してしまうものなのです。 タイヤもゴムでできています。風船とは違って、空気を抜けにくくする技術的な工夫が施されていますが、所詮ゴムはゴム。空気は徐々に抜けてしまいます。クルマを走らせない場合でも、一般的にタイヤの空気圧は1ヶ月でおよそ5%減っていくと言われています。

そこで、「月に一度は空気圧の点検を!」を呼びかけています。「空気圧」の管理は、ドライバー自身の責任です。

以上このように説明がされています。

さて、空気圧ですが表示が変わり現在は、kpa 表示になりました。
1kpa=0.0102kg/cm2なので、220kpaの場合、2.24kg/cm2となるわけですが、通常は自動車メーカーと同じ表示で 220kpa=2.2キロと考えてよろしいかと思います。 タイヤ交換による補正と、空気圧を少し高めにという事で、いつも2.3kg/cm2〜2.4kg/cm2(2.3キロ〜2.4キロ)にするという方もいらっしゃいます。
又、外気温(温度)に対して変化しますので、特に秋から冬にかけては空気圧が下がりやすいようです。

いずれにしても空気圧の調整は、こまめにする事が重要です。

最新型フェラーリF430のタイヤ交換の報告

前回のお約束通り、今回はフェラーリ F430のフロントタイヤ交換の説明です。

画像を見る限りでは簡単そうですが、実際、作業をおこなってみますと特殊構造のリム(フランジ)形状により、かなりの熟練技が必要でした。 具体的に説明しますと、ホイールからタイヤが外れにくいという特殊構造となっておりました。 最近のBMW(Mシリーズ)等の純正ホイール等も同じなのですが、タイヤがパンクしてもリムから外れにくい ハンプリムでありました。これはランフラットとは違う構造で、(もっともこのランフラットの場合は、パンクして内圧がゼロの状態でもそのままある程度の距離は走ることが出来ますが)ご存じない方もいらっしゃるとは思いますが、実は約20年以上も前からあり、ある程度のパンクおよびスローパンクチャーの状態でもタイヤビードがホイールリムから外れにくい構造で、安全にある一定の距離まで走行できるという技術であります。 又、これはタイヤを選ばないという最大の利点があると思われます。
ただし、ランフラットとは違う点は、完全にエアーが抜けた場合(内圧がゼロの場合)は走行できないという事にあります。 又、デメリットとしては、リムの強度の確保から、重量がやや重くなることがあげられます。(これはランフラットのホイールも同じです。)すなわち、ホイールの重量の増加は、スポーツカーにとっては最大の難点でもあるからです。 さて、言い忘れましたが、今回の作業ではリム(フランジ)部に腐食防止剤を塗布しました。

フェラーリでこのリム構造の採用を確認するのは、私の経験上では初めてです。 先に何度か説明しておりますが、チャレンジストラダーレのホイールは通常のリム形状でもちろんマグネシウム製なので最軽量でした。

やはり時代の流れなのでしょうか、安全対策にはフェラーリ社もやっと重い腰をあげたのではないかと感じました。

最新型フェラーリF430のバランス調整の報告

今日は最新型フェラーリF430のホイールバランス調整の報告です。
先日、お客様の連絡でハンドル振れおよび車体振動がおさまらないという話がありました。
お客様に「どのような走りをされましたか。」と聞いてみますと、「実は、サーキットで….」という事でした。
タイヤを拝見したところでは異常がみられなかったため、早速バランサーにて点検を行いました。
予想通りの結果とはなりましたが、左フロントタイヤに異常がみられました。バランサーにかけて回した状態で、タイヤ表面に(注)フラットスポットが確認できました。お客様に事情を説明し、新品のタイヤに交換ということで納得していただきました。この場合、フロントタイヤ1本のみの場合タイヤ外径が違ってくるため、(直進性、ブレーキバランス等が悪化するおそれがあります。)結局、フロント2本交換予約となりました。
装着タイヤは、ピレリP-ZERO ロッソ ディレツィオナーレ 225/35ZR-19。 メーカー(ピレリジャパン)に確認すると、「現在10本前後あります。明後日には届く予定です。」とすぐに返事がありました。 という事で、次回は交換の報告ができると思います。

(注)フラットスポット これは通常ブレーキロックや車を長期放置した場合、タイヤトレッド又は表面の一部が平らな状態になることで、これにより振動が生じる場合があります。

グリップを考える。

RE55S SR2 サーキットをラップを追求した究極のタイヤ。

タイヤのゴム。そのコンパウンドは、タイヤの用途によってそれぞれ違います。
エコカーに付いている専用タイヤから、サーキットラップを削るためのレーシングタイヤまでさまざまです。

環境を考え燃費を追求した持ちのよいタイヤ。
運動性能を追求し、わずか40分でほとんど磨耗してしまうタイヤ。
どちらもタイヤには変わりはありません。 ただ一つ言えることは 
すべてのタイヤはひとが安全に走るための必要な脚{あし}になります。 とても大切なのです。

「あなたのタイヤをみてください。どんなタイヤがついていますか?」

すり減ったタイヤをみていると思わず 「おつかれさま。」 といつも感じております。

私たちは皆様の安全を守るためにすこしでもお力になれればと思います。

フェラーリ360チャレスト タイヤ交換の報告。

フェラーリ 360モデナ チャレンジストラダーレのタイヤ交換の説明です。 
(標準サイズ フロント用は225/35ZR-19ですが、今回お客様のご要望で235/35ZR-19になりました。 )

235/35ZR-19 ピレリP−ZERO コルサ システム 新品

エアーを抜き、ビードを落とす作業

チェンジャーにマウントされたタイヤホイール  

外す作業 

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3

4

5

外しました。ここから一度ホイールのみの状態でバランサーにてチェックします。

新品タイヤの組み付け作業です。

2

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空気圧を調整し、バランス調整です。

バランサーを回転させた状態でユニフォミティーのチェックとなります。OKが出るまで何度でも調整します。
  

ホイールバランスの重要性

車の部品の中で回転している物は?と聞かれて真っ先にタイヤ。という方ももちろんいらっしゃるでしょう。
実はタイヤ以外に回転している部品はものすごくあるのです。エンジンの内部で言いますと、クランクシャフト等が有名ですがこれに付随するコンロッド、ピストンこれらすべての部品は高度なバランスによって成り立っております。ドライブシャフトなども重要です。もし、これらの部品がバランス不良であったらどうなるか。
結果は激しい振動で車体が左右に振れだしてとても運転できる状態ではないでしょう。
タイヤ、ホイールもしかり、多少の振れを我慢したにしても今度は体が悲鳴をあげてしまいます。そしてこの振動というのがやっかいなのです。人間の体、特に眼球(目)は振動の影響により焦点があうまで時間がかかる様になり、それが疲労の原因となるのです。

ですから、安全運転という観点からみてもホイールバランスは重要なのです。バランスを調整することにより滑らかでスムーズな運転ができるのです。

■ホイール精度の話

ホイール精度とは、一般に車体及びバランサーに取り付け回転させた場合の真円度及びバランス誤差を指します。自動車メーカーも今まで厳しい基準に基づいてその車両に合わせて設計、製造している訳であります。もちろん工業製品で大量生産している以上、多少の誤差は免れないとしても、車によって基準の幅というのがあるということです。 一概には言えませんが、欧州車特にBENZ,BMW,PORSCHE,等は純正ホイールの基準の幅というのが特に厳格であるというものがあり、そして国産メーカーもそれを見習ってきたわけであります。一昔前、トヨタのセルシオが生産されるとき、セルシオ基準というのが話題になりました。その中で特にホイールの精度の幅を今までよりもさらに向上させるということが印象的でした。そして現在において国産メーカーの精度は以前よりもかなり良くなったと思います。

タイヤに関してベストな状態とは。タイヤの存在感がない。 これはタイヤマッチング、バランスを含め、足回りのサスペンション等が見事に車のシャーシに一心同体となり一体感を出していることであると思っております。
(車のボディ剛性は走行するにしたがって徐々に低下してきますが、これが問題になることもあります。)

それではハンドル振れ、車体振動についてお話しいたします。

ハンドル振れ、車体振動等は多くの方がバランス調整の不良、又はバランスウエイトの脱落が原因と思われておりますが、実際にはタイヤの組み付け不良(ユニフォミティが出ていない事)というのが多いようです。これは組み付けの際、多くの作業をする方が認識していないと思われるからです。又は自動車メーカーも同じであります。
現に私は1990年に日本を代表すると言われたホンダNSXを新車で購入し、がっかりした覚えがあります。慣らしの時点で気付いてはおりましたが、外してチェックしてみると4本中3本は×。組み付け不良で ビード部が上手く上がっていないということが判明しました。そのため、全てをホイールから外しもう一度丁寧に組み付け作業をし、応力分散式という方法でバランス調整を行いました。結果は見事にOK。その後に自動車雑誌社のご好意で谷田部テストコース 日本自動車研究所(JARI)の高速週回路を試す機会にも恵まれ、そしてそこで180キロのスピードリミッターがあっというまに作動するまで、何のストレスも無く走ることが出来たのは言うまでもありません。

又、こんな事もありました。1991年の事。あるディーラーの方より連絡があり、フェラーリコレクションで有名な方に納車をするにあたり、「日本輸入第一号の彼のフェラーリがどうもハンドルが振れてなおらない。専門店の何軒かに診てはもらったんだけど…」 という話がありました。車はグレイの512TRでまっさらな新車。当時としては始めての18インチのピレリPゼロが付いていたのには驚きました。私共はすでに18インチ対応のタイヤチェンジャーがありましたので遠慮なく作業させて頂きました。
やはり点検してみるとタイヤ、ホイールとの組付けが不十分ということが判明し、もちろん一から組直しすることで問題が解決し、後に丁寧にもご本人からお礼の言葉をいただきかえってこちらが恐縮いたしました。

ホイールの金属疲労の問題。

意外と知られてはいないようですが高い負荷がかかったホイールには金属疲労による割れ(クラック)がみられる場合があります。つまり規定以上の重さ(荷重)や、トルクがかかると割れてしまうということです。こうなると危険ですので交換となります。

スポーク部(デザイン面)が割れたアルミホイール。もちろんホイールもタイヤ同様に重要な部品ですので注意が必要です。

<ホイールの経年変化による金属疲労及び腐食の問題。>

ここでホイールの経年変化による金属疲労及び腐食の問題についてお話しいたします。

スーパースポーツカー及びスーパーカーのホイールも15年以上経ちますと必ずと言っていいほどこれらの問題が深刻になると思います。ましてや過酷な条件で使われたホイールは金属疲労により本来の性能が発揮できない場合があります。又、腐食のためにチューブレス効果が期待できないものもあると思います。

以前にお客様のオーダーで、本国イタリアより LANCIA STRATOS の純正ホイールを取り寄せたことがあります。旧カンパニョーロのテクノマグネシオの日本代理店に問い合わせたところ、何とオーダーすれば作ってくれるという話でしたが、納期が余りにもかかるという事で直接探す事になりました。結局、メーカーにあったオリジナルホイール最後の4枚(当時もの)をLANCIA社から直接分けてもらうことになりました。現物が到着し箱を開けてみるとそこには赤茶色(ブロンズ)のワークスホイールが鎮座していました。30年前のホイール。持ってみると紙のように軽い!(マグネシウムの保有量が多いため)これには驚きました。しかし喜ぶのもつかの間、よく見ると大変な事に気付ました。ホイールの側面には細かい穴が。やはり未使用新品でもこうなのかと落胆しました。さらに塗装を剥離してみるとさらに2、3ヶ所腐食がみられました。 結局、それらの部分を全て取り除いて修正及び塗装し出来上がりましたが、さすがに実車に装着まではできませんでした。
アルミホイール及びマグネシウムホイールの場合保存状態にもよりますが、良い状態を保つには特に湿気等に気を使うのが重要です。

これは Ferrari F40のホイール。色々な所で話題になりますが、このSpeedline製のホイールは全くといっていいほどのレーシング用ホイール。肉厚はかなり薄く、クローズドのサーキットコースならいざ知らず、一般公道用としては疑問に残る程のものです。実車の車体重量が軽いとはいえ、478psというハイパワーをやはり高性能なタイヤとの組み合わせで路面に炸裂されるF40。走行時にかかるストレスは想像以上に大きいのです。

弊社の今までのF40の経験によりますと、一番多いトラブルはまずピアスボルトからのエアー漏れ。これは普通に起こります。 新車の状態で漏れているのも何台か確認しております。この原因はホイールが3ピース構造にあるのですが、サンドイッチされているはずのガスケットの厚みが極端に薄く、この部分に過度の負担がかかるものと思われます。 又、ブレーキの熱による劣化。これが一番の問題となります。スポーツ走行中のブレーキローターの表面温度は一般に700℃以上といわれており、特にハードなスポーツ走行をされた個体にこのエアー漏れが多いというのは、まずこれらが原因かと思われます。

これらを防ぐ為に私共ではある特殊なコーキング剤にて処理をしております。これは劣化したガスケット剤を除去した後に真空引きをしながら新たなガスケット剤を注入する方法です。これによりタイヤ交換後のエアー漏れは止めることができます。 又、補強の面からも確かな効果が証明されております。

次に金属疲労及びホイールの歪みについての問題ですが、Ferrari F40に限らず大口径ホイールは路面に対する負荷が大きく、走行中はいつも歪みという危険にさらされております。つまり路面の衝撃を吸収しきれない場合が多いということです。 ご自分で路面の凹凸などに気を使っている方はまだしも、一般にタイヤ交換前に検品してみると以外に歪みがでている場合が多いと思います。頻度はさまざまですが、外見では分らなくてもバランサーで点検してみるとはじめてわかります。 上下、横方向を回転させながらチェックすると新品時には止まって見えるものが、歪があると振れてみえるのです。 0.5mmの振れでも滑らかな乗り味は期待できないわけで、いくらバランスウェイトのみのバランス調整を済ませたところでハンドル振れ等が直らないという事はよくある話です。この場合、新品に交換するかもしくはある程度は修正が可能ですので、どちらかの選択が望ましいと思われます。

タイヤに窒素ガスは有効ですか?

最近、こういう質問が多いのでお答えしますが、結果的に私は有効かと思います。
ですが私共はあえてお勧めはしておりません。

一般に聞かれる話では
(1).一度充填すれば、抜けないので安心できる。(調整の心配がいらない)
(2).乗り心地が良くなった。
(3).タイヤの騒音が静かになった。(ロードノイズがなくなった。)
(4).パンクしても抜けにくいので安心できる。
(5).燃費が向上した。
といわれておりますが、事実、大気中(空気)の75%以上が窒素ガスなのにそれを100%にしたところで実際のところ本当にメリットがあるのでしょうか。
実際はどうなのかということで、私なりに見解を述べてみることにします。

まず、(1)ですが、抜けない。ということはありません。抜けにくくなるというのが正解です。
これらは、タイヤの種類又はサイズによって様々になりますが、いずれにしても最低3ヶ月〜6ヶ月に1度は点検しなければなりません。(つまり補充が必要になります。)

注意しなければならないのが、18インチ以上の扁平タイヤの場合です。まず装着するホイールの形状にもよりますが、平均すると3〜4ヶ月に0.1キロずつ抜けることが多いようです。 純正ならまだしも、社外品の一部のホイールですとビード部の密着が悪いためか抜けやすいようです。 後でお答えしますが、タイヤの種類(メーカー)によってかなり違うことがわかりました。 いずれにしても、そのつど又、同じ窒素ガス充填(補充)をしなければならないのです。

次に(2)ですが、実を言いますと私には分りません。「乗り心地が良くなった。」とおっしゃる方がいれば逆に「硬いような気がする。」と言う方もいらっしゃいます。そして圧倒的に多いのが「分らない。」こう言われる方が一番多いのです。私もあらゆる車でデータをとっていますがあまり感じられない。というのが本音であります。

次に(3)ですが、タイヤの騒音が静かになった。(ロードノイズが減少した。)これは体感できます。
しかし、明らかにわかるほどのものではありません。一般に言えば、タイヤ交換した後で窒素ガス充填をすることが多いようですから、新品タイヤ交換することによるロードノイズの低減があるわけで、それを錯覚していらっしゃる方が多いわけであります。これは乗り心地にもいえると思います。 もちろんどんなタイヤでも新品タイヤに交換すれば明らかに静かになるわけですから。

(4)のパンクしても抜けにくいので安心できる。これはパンクの種類にもよりますが明らかに大きな傷及び釘穴に関しては期待はできません。ただし、ごく微量なパンク(スローパンクチャー)に関しては効果はあるかもしれません。でもパンクがしなくなる。又は釘がささっても抜けないというのは間違いです。

(5)の燃費が向上した。これはある意味正解だと思います。適正な空気圧を保つことは燃費の向上につながります。 通常、車に乗る前の点検、又は1ヶ月に1回の点検が必要なのですが実際は空気圧の調整などまったくされていない方が大勢いらっしゃると思います。それが問題なのです。ですからそのような方には効果はあると思います。 
逆にお客様で、以前は窒素ガスを充填されていたのに効果がみられないということで、通常の空気に戻されている方もいらっしゃいます。すなわち、ご自分でこまめに調整している(又は走りにあわせて調整したい)から必要ないというわけです。
又、最近の話ですが、窒素ガス(ボンベ)の出荷量が以前より少なくなった。と聞かれるようになりました。
取引先のスタンドの店長が、「初めのころは出たんだけれど、最近は少なくなったね。」 というのです。つまりリピーターが増えないと言っておりました。

何よりも大切なのは、タイヤの内部に水分をを入れないということが1番重要です。空気でも窒素ガスでも両方に言えることです。 水分の影響で走行中のタイヤの空気圧はかなり変化してしまいますし、腐食という面でホイールにも良くありません。 F1などのモータースポーツ、航空機のタイヤには昔から純度の高い窒素ガスが使われているそうですが、これらが理由といわれております。(現在はドライエアーを使用するそうです。)
あるメーカーの方の話によりますと、窒素ガス発生装置(ジェネレーター方式)はボンベ式に比べると窒素ガス純度がどうしても低くなってしまう、という事です。又、大気中からガスを取り込むのですがこまめにメンテナンスをしていないと、どうしても水分が入りやすいというのです。

そういうわけで私共は安全確実と言う観点で、窒素ガス充填の場合、純度の高いボンベのみを使用しております。(工場で生成された純度99.99%のものを使用。)
又、通常の作業に関しましてはドライエアーを使用しております。これはコンプレッサーに水分を抜き取る装置をつけることにより、理想な状態を実現しております。

弊社のドライエアーシステム

そして私共が特に窒素ガスをお勧めしていない理由は以下になります。
今現在、タイヤメーカーは窒素ガスを標準指定していないということです。つまり窒素ガス専用タイヤがないということ。 自動車メーカー等も同じと言えるでしょう。タイヤメーカーは内部構造(インナーライナー、ビード部)等を専用設計しなければ窒素ガスを生かすことができない訳で、コストの面でも問題があるのだと思います。

BMW、BENZ(メルセデス・ベンツ)、AUDI(アウディ)等のタイヤローテーション(位置交換)について

「偏磨耗」を防ぐためのタイヤローテーションについてのお話

各タイヤメーカーは、タイヤを長持ちさせるためにタイヤローテーション(位置交換)を推奨しております。
以下、 タイヤローテーション = 位置交換 とします。

今回は前後同サイズのお車の場合の説明をいたします。
(前後サイズの異なる車両の場合は割愛させていただきます。)

その場合 通常 以下のように行います。
(図)

(但し、車種により異なる場合があります。)

これは一般に偏磨耗を予防する為に走行3000キロ〜5000キロに行うのが良いということです。
又、自動車メーカー(国産)の一部の車両の説明書にもそう書いてあると思います。

位置交換は偏磨耗を防ぐために有効な手段で、タイヤの肩減りの予防、耐摩耗性、燃費の向上、タイヤ騒音の減少、等色々な面で優位性が認められております。 実際に普通の自家用車の場合は、位置交換をするとしないとでは耐摩耗性は全く違いますし、経済性を考えると手間をかけても行ったほうがメリットがあるということです。

では、全てにおいてタイヤローテーション(位置交換)はメリットがあるのでしょうか?
☆ハンドリング(操縦性)重視の方の場合は位置交換はしないほうがいい

<ドライブする悦びを考えると位置交換はしないほうがいい> という話があります。

ところで、位置交換をした後の操縦性についてはどうでしょうか。
ここで大変重要な話ですが、私なりの見解を申し上げたいと思います。 

位置交換の後に試乗してみると、ハンドリング(操縦性)が明らかに変わってしまう場合があります。
これを具体的に説明しますと、以前に比べて直進性、コーナーリング性、ブレーキの安定性、等が変わってくるのです。
少し大げさな言い方ですが、

☆車が以前より真っ直ぐに走らない。(フラフラする。)
☆車が曲がり始めたときに不安定になる。
☆オーバースピードでコーナーに入った場合にリアが不安定になる。
☆ブレーキを踏んでも車が真っ直ぐに止まれない。

という現象が起こりやすく、以上のように車の挙動が変わる事が実証されております。(特に限界特性が変わります。) 
ゆっくりのスピードでは判りにくいかもしれませんが、この挙動というのはスピードを出すにつれてより大きく変わります。
特にスポーツカーの場合は操縦性(ハンドリング)重視なので比較的出やすい傾向にあります。
 私は、以前に専門誌にてこの問題について投稿したことがありますが、テストドライバーを含め全く同意見でした。
(テスト車両はBMW M3、ポルシェ911等です。)
 
では、スポーツカーの場合だけなのでしょうか?

最近の乗用車は性能重視のため扁平タイヤが標準装着されており、足回りも一昔に比べ高性能になりました。 
なにもスポーツカーでなくても一般の車両においても変わるという事が確認されております。

<原因は位置交換によりタイヤの接地面が変わるからです。>
通常、タイヤの接地面というのは排気量2000ccの車でハガキ4枚分位といわれております。
そして一般に車というのは前後共に足回りのジオメトリーが違いますので、前と後ろのタイヤの磨耗が全く異なります。
それが位置交換により接地面が減少し、操縦性に現れることになります。 

厳密に言いますと、接地面積に対する車体重量(及び荷重)を主に接地圧と呼んでおりますが、この接地圧が、減少(又は変化)することにより操縦性に変化が現れるのです。

乾燥路面ではなく雨に濡れた路面の場合(位置交換後)にいつも通りに飛ばしていて冷や汗をかいた方も大勢いらっしゃると思います。 即ちこれは路面に対するスピードが、限界に近いほど顕著に現われます。又、とっさの急ブレーキが危険になることもあるのです。 
現に私は数々のテストでこの事を経験しております。(高速、パイロン、円周回、パニックブレーキテストです。)
一部の輸入車、BENZ(メルセデス・ベンツ)、BMW等にタイヤローテーションが不必要というのがうなずけます。

つまり、タイヤローテーションはこれらのメーカーでは推奨していないのです。
これは従来の性能および安全性を考えての手段だと思います。

但し、タイヤローテーションを行った場合でもしばらく走行をするにしたがって(タイヤが馴染んできますので.. )徐々に以前の感覚に戻ってきます.. でも喜んではいられません、この間、戻るまでに通常の走行で3000キロ〜5000キロ。 すると、もうローテーション時期?

もうお分かりの方もいらっしゃると思いますが、つまりこの場合ですと、いつまでたっても車(タイヤ)本来の性能を味わえずにタイヤ交換の時期を迎えるという事になるのです。せっかく買った高価な車(タイヤ)も?

<経済性をとるか安全性・ハンドリング(操縦性)をとるか>
タイヤの耐摩耗性を考えないとするならば、ハンドリング(操縦性)重視のため位置交換をしないほうが良い。
特にスポーツ車の場合は <ドライブする悦びを考えると位置交換はしないほうがいい> という事です。

以上、長々とした説明になりましたが、日本国内において制限速度を守り、経済性を考慮しますと位置交換は大変重要と思います。
又、タイヤの耐摩耗性を考えるとやむを得ないという方が大多数かと思います。 ですが、理想では車本来の走りを追求する為にはタイヤの位置はそのままので.. ということを少しでも皆様にお判りいただければと思います。

エアーを考える。

最新型コンプレッサー導入しました。

タイヤにもおいしい空気を。   
ドライエアーを徹底させるため、今回コンプレッサーにもこだわりました。
これは、最新型のもので外部に冷却専用のサブタンクを追加し、エアー内の水分を取り除くための装置を付けました。

納入です。(思ったよりデカイ!)

 

リフトを使い慎重におろします。

 

取り付け作業です。 左側は冷却専用のサブタンク。

本体内部です。

  

これを使うと全く違います。タイヤ内に充填する場合、問題である水分を限りなくおさえることによりタイヤを理想的な状態でお使いいただけます。 ドライエアーを使うことにより、空気圧の安定化、燃費の向上、ホイールの腐食等に効果が実証されております。(これらはレーシングカーから一般車両までお使いいただけます。)