最新型フェラーリF430のタイヤ交換の報告

前回のお約束通り、今回はフェラーリ F430のフロントタイヤ交換の説明です。

画像を見る限りでは簡単そうですが、実際、作業をおこなってみますと特殊構造のリム(フランジ)形状により、かなりの熟練技が必要でした。 具体的に説明しますと、ホイールからタイヤが外れにくいという特殊構造となっておりました。 最近のBMW(Mシリーズ)等の純正ホイール等も同じなのですが、タイヤがパンクしてもリムから外れにくい ハンプリムでありました。これはランフラットとは違う構造で、(もっともこのランフラットの場合は、パンクして内圧がゼロの状態でもそのままある程度の距離は走ることが出来ますが)ご存じない方もいらっしゃるとは思いますが、実は約20年以上も前からあり、ある程度のパンクおよびスローパンクチャーの状態でもタイヤビードがホイールリムから外れにくい構造で、安全にある一定の距離まで走行できるという技術であります。 又、これはタイヤを選ばないという最大の利点があると思われます。
ただし、ランフラットとは違う点は、完全にエアーが抜けた場合(内圧がゼロの場合)は走行できないという事にあります。 又、デメリットとしては、リムの強度の確保から、重量がやや重くなることがあげられます。(これはランフラットのホイールも同じです。)すなわち、ホイールの重量の増加は、スポーツカーにとっては最大の難点でもあるからです。 さて、言い忘れましたが、今回の作業ではリム(フランジ)部に腐食防止剤を塗布しました。

フェラーリでこのリム構造の採用を確認するのは、私の経験上では初めてです。 先に何度か説明しておりますが、チャレンジストラダーレのホイールは通常のリム形状でもちろんマグネシウム製なので最軽量でした。

やはり時代の流れなのでしょうか、安全対策にはフェラーリ社もやっと重い腰をあげたのではないかと感じました。

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