ホイールボルトは専用のSST(トルクス)を使用します。
ランボルギーニ ウルスのタイヤ交換作業にてUMB調整の説明をさせていただきます。
※ 時速300㎞以上を誇る車両のホイールバランス調整を行う為の作業工程です。
タイヤ交換作業の場合、重要な事はそのホイールに合った組付けを行います。
実は高精度なホイールも1枚1枚個性があり、重量も含め微妙に異なります。
タイヤも工業製品であり、若干ではありますが個々違いがあります。
それを見極め上手くセッティングを決める事がターニングポイントであると考えます。
今まで新車のタイヤを幾度となく見てきましたが、弊社基準での合格ラインは少ないと感じます。
個人的に納車された車両は全てタイヤを組み直し調整を行いました。
タイヤは ピレリ P ZERO(PZ4) 325/30ZR23 109Y XL(L) です。
UMB調整中の様子です。弊社職人が手の平の感触で直接振動を感じ取ります。
危険な作業ですが、細心の注意で行います。
もちろん合格ラインに成らなければ、再度組付け再調整を行います。これは正に根気のいる作業です。
高速回転中は静止したように確認できます。
重量バランスもゼロバランスで合格です。 物理的には時速300㎞OVERでも問題ないと思います。
トルクレンチの使用は対角線に、尚且つ数回行います。
重要な事はセンターハブのすり合わせが完全であり、タイヤホイールを中心に装着する事です。
位相合わせによる作業による回転ブレを1000分の1ミリ単位で修正とありますが、
これは弊社職人が手の感触で伝わる振動を感じ、ベストな状態に仕上げるという作業なのです。
これは機械やロボットでは不可能で、人間の手のひらの感触が一番であると感じます。
UMB調整後はフラットな乗り心地になるだけでなく、転がり抵抗、騒音の低減、燃費の向上につながります。
これは時速300㎞オーバーまで出さないとしても、時速100㎞以下でも体感できます。
この調整を行う事のメリットは、実際に転がり抵抗が少なくなるため、以下の効果が期待できます。
(もちろん、スーパーカーに限らず、一般車にも同じ事が言えると思います。)
〇車体振動の低減
〇ロードノイズの低減
〇動力性能の向上
〇長距離での走行で疲労が少ない
〇燃費が向上する